旅の終わり、皆既日食

※この記事は長いです。気合いを入れて最後までお付き合いください!

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2009年7月22日。
いよいよこの日が来た。
旅の最終日であり、みんなが注目した皆既日食の日。

5時に起床して外を見るとあいにくの曇り空。
この18日間、とても充実した旅をしてきたから、
もし皆既日食が見れなくてもそんなに辛くはない、そう思っていた。

ベランダに出てみるといつもとは何かが違う・・・。
明らかに人が多い!
ヒンズー教では日食は悪いこととされているから、
みんなガンガーに浸かり、日食に向けて祈りを捧げているのだ。

a solar eclipse in india

雲が来ては通り過ぎ・・・
いよいよ太陽が欠け始める。

a solar eclipse in india 

a solar eclipse in india 

その間も女たちは祈りの歌を歌い、

a solar eclipse in india 

男たちは静かに祈り続ける。

a solar eclipse in india

皆既に近づくにつれ雲はどんどん流れていく。
鳥はびゅんびゅん飛んで行く。
(ヤギは一向に変化がない。)
辺りが夕方のようになって、星が見え始めた次の瞬間・・・

a solar eclipse in india

a solar eclipse in india

世界の光が吸い込まれた。

それはあまりにもあっという間の出来事だった。
頭では分かっていたことなのに、何が起きたのか理解できない。
涙がポロポロこぼれ、体が震え、私は手で顔を覆った。

そこには絶対的な黒い太陽と、
その周りにわずかに漏れるコロナの光。
頭が真っ白になってまで感じたことは太陽が時空を越えた神様なのだということ。
宇宙の中では人はチリに過ぎず、やはりいずれ死んでいくということ。

a solar eclipse in india

a solar eclipse in india

闇に包まれている間もみんなは歌い続け、祈り続け、
そして人々の不安を振り払うように、この世にいつもと同じ光が戻ってきた。

a solar eclipse in india

あぁ、太陽があるって素晴らしい!

a solar eclipse in india

a solar eclipse in india

a solar eclipse in india

我らは太陽の子なのだ。

a solar eclipse in india

宿に戻ってからもしばらくは放心状態が続いて、
ベッドに倒れこんだまま動けなかった。
それでもなんとか帰国の準備をして、最後にいつものブルーラッシーへ。
今日も店の前を死者が通っていく・・・。

a solar eclipse in india

今回は呼ばれている気がしなかったけど、やっぱり呼ばれていたんだ。
ありがとうインド!!またいつの日か!


(1~11枚目:NEWFM2/Kodak UC400、12~15枚目:NEWFM2/PROVIA400)


※これで2009年インド旅日記は終わりです。長い間ご覧頂きありがとうございました!


朝の光景3

a boy

7月21日、早朝ボートに乗ってプージャ(祈りの儀式)を見にパンチガンガガートへ。
途中スコール。
この時期は本当に天気が変わりやすい。
漕ぎ手の少年は小学生くらいに見えたけど、表情が大人びていた。

puja

puja

puja

flowers

神聖な祈りの形。
メインガートで行われている観光客向けのプージャとは違う。
みんなの表情が柔らかく、満たされている感じだった。

inori

カラフルなサリーばかり見ていたから、真っ白な女性にハッとする。
とても、きれい。

(NEWFM2/solaris400)

マニカルニカ

dogs
(GR1v/NEOPAN PRESTO400)

人骨を奪い合う犬たち。
火葬場があるマニカルニカガート近くにて。

封鎖された窯の中で燃やされるより、
ガンガーのほとりで空を見ながら燃やされる方が気持ち良さそうだな、
そんなことを思った。
たとえ骨が転がって犬に食われようとも。

BLUE LASSI

BLUE LASSI

BLUE LASSI
(1枚目:NEWFM2/Kodak UC400、2枚目:NEWFM2/solaris400)

旅行者の評判を聞いてやってきたラッシー屋さん、「BLUE LASSI」
ほんっとにおいしい!!
韓国のガイドブックには載っているのに、
日本のガイドブックには載っていないのが残念。

「あぁ、なんておいしいの~」とお店の中のベンチに座って飲んでいると、
きれいな布にくるまれた死体が人々に担がれて、お店の前を通り過ぎる。
火葬場が近いのだ。
その瞬間にグッと死の世界を見つめてしまう。
毎日何人もの人が運ばれてくるから、
ここでは死の世界も日常なのだろう。

ラッシーを飲み終えたら、
お店の外で素焼きのカップをガシャンと落とし割る。
それが風習。
土に還れよ、サヨウナラってね。



hindi orange 3

hindi orange 3

hindi orange 3

hindi orange 3
(NEWFM2/solaris400)

聖なるガンガーの水を持ち帰る人々。
ありとあらゆるものが流れているから日本人が飲んだらまずお腹を壊すけど、
インド人の中には平気で飲んでしまう人も少なくない。
おそるべし!

朝の光景

ganga

kamiyui

sadu
(NEWFM2/solaris400)

7月19日、6時半起床、晴れ。
宿からボーっとガンガーを眺め、
髪を結ってもらっている親子を眺め、
サドゥ(聖者)のおしゃべりを眺める。

朝ごはんはマンゴーとクラッカー。
そんな1日のはじまり。

サールナートへ

2009.7.18 ganga

7月18日、5時半起床。
日の出を見ようと思っていたのだけど、曇っていたので諦めて二度寝。
8時再び起床、天気は晴れ。
ブッダが初めて説法をしたというサールナートへ行くことに。

puppy

リキシャ交渉中に子犬を見つける。
以前は飼い犬なんて全く見なかったけど、
最近はペットとして飼う人が増えてきているみたい。

Sarnath

サールナート着。
小さな遊園地。

deer park

ブッダが初めて説法をしたとき、シカも聞いていたんだって。

stupa

仏塔。

聖地に来て感慨深いかと思いきや、
突然のスコールやその後の強烈な暑さでそれどころではなかった・・・。
帰りにリキシャの兄ちゃんが交渉時と違う値段を言ってくるので、
「ジャパニーズトラディショナルキャンディーだよ」と言って小梅ちゃんでごまかす。
彼はカルカッタから出稼ぎに来ていると言っていた。
ヴァラナシの人間は信用できないとも言っていた。
そして、
「ボクはもう疲れすぎて今日は働けない!帰ってシャワー浴びて休みたい!」だって!
26歳のなかなか憎めない兄ちゃんでした。

(1~4枚目:NEWFM2/solaris400、5枚目:GR1v/Kodak UC400)

青春オレンジ

orange peaple

車窓から見たオレンジ色の人たち。
彼らもボートに乗って対岸にやってきた。
歩いて歩いて、ついにガンガーに辿り着いたから、
みんなすごいテンションが高い。
転げまわり、踊り、叫んではガンガーに飛び込み・・・。

orange peaple

orange peaple

orange peaple

orange peaple

orange peaple

orange peaple

青春万歳!

(1枚目NEWFM2/solaris400、5,6枚目NEWFM2/Kodak UC400、2,3,4,7枚目GR1v/Kodak UC400)

彼岸へ

another world

河を挟んで向こう側は「不浄の地」とされている。彼岸。
3回目のヴァラナシで、初めて不浄の地へ足を踏み入れてみた。

ganga

旅中知り合ったリツコさんたちと、ボートに乗ってゆらゆらと。

varanasi wanko

あれ!犬が河に浸かっている(笑)
彼岸はそんな恐がるところではなさそうだ。

our world

此岸をのぞむ。

yomi

あぁ、やっぱりあちらへつながっているのか。

a wonder man

絵になっていたので、ジェスチャーで一枚撮らせてくれるかとお願いしてみる。
すると彼は首をコクッと横に曲げる。
インド版OKの仕草だ。
1枚撮ったらちょうどフィルムが終わった。
ありがとう、っと首をコクッと曲げる真似をすると、
彼もまたコクッと曲げた。
旅中はこんな些細なことがとてもキラキラする。


(NEWFM2/Kodak UC400(2枚目はsolaris400))

varanasi snaps 4

varanasi snaps with olympus pen EE2

varanasi snaps with olympus pen EE2

varanasi snaps with olympus pen EE2

varanasi snaps with olympus pen EE2
(Olympus pen EE-2/solaris100)

行きつけの店、サリー、牛・・・。


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★牛といえば★

狭い路地で向こうを向いていた牛が突然振り返り、
角がわき腹に刺さった。
強い衝撃に驚き、どうにかなってしまったかと思ったけど、
落ち着いて触ってみても痛みはない。
ちょうどそこにはカメラ(FM2)があって、身代わりになってくれていたのだ。
おかげで助かった。
元々ボロボロだからよく分からないけれど、
へこんだり壊れたりはしなかった。
チタンのおかげかな?感謝!

varanasi snaps 2

varanasi snaps with olympus pen EE2

varanasi snaps with olympus pen EE2

varanasi snaps with olympus pen EE2

varanasi snaps with olympus pen EE2
(Olympus pen EE-2/solaris100)

愛しいカメラと愛しい時間。

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先日の新聞で、オリンパスペンの開発者である米谷美久さんが
7月末に亡くなられたことを知りました。
その時といえば、ちょうどこの現像の仕上がりを待っていた時・・・。
米谷さんがいなければ、この写真もなかったんだなぁと思うと、
悲しみと感謝の気持ちでいっぱいになります。
私にとって大事なカメラはいくつかあるけれど、
このカメラほど愛しい時空間を写してくれるカメラはないのです。

米谷さん、50年前にペンを生んでくれてありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

亡くなる前、後輩が持ってきたデジタルペンEP1を見て、
いつもは厳しい米谷さんがよくできていると褒めたとか。
この映像を見ていると、私もほしくなります・・・。↓



ガンガー散歩

ganga in varanasi

ganga in varanasi

ganga in varanasi

ganga in varanasi

ganga in varanasi

ganga in varanasi

ganga in varanasi
(1,2,3,4,5,7枚目:NEWFM2/Kodak UC400、6枚目:GR1v/Kodak UC400)

久しぶりのヴァラナシ。
ラダックと違って、すぐにインド人に話しかけられる。
「どこに行くんだ?」
「宿はどこだ?」
「インドは何回目だ?」
「うちの店に来ないか?」
どんなにほっといてほしくても、ほっといてくれないのがこのガンガー沿い。
あぁ、ヴァラナシに来たんだなと実感する。

7月はモンスーンの影響で晴れたり曇ったり。

早速散歩をしてみると、笛がないコブラ使いのおっちゃん、
体を洗っては飽きずに飛び込む子ども、
サル、水牛、色鮮やかなサリーを着た人々・・・。

ちょうど10年前に初めてこの地を訪れて以来、
どういうわけか人生観がすっかり変わって、とても楽になれた。
そんな思い出深いところです。



車窓・朝

from the window

from the window

from the<br /> window
(NEWFM2/Kodak UC400)

いよいよ、聖地バラナシへ。

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朝、オレンジ色の服を着た人々の行列を見た。
あとから知ったことなのだが、なんと彼らは何十キロもの道のりを、
歩いてガンガー(ガンジス河)に向かっていたのである。
のちにオレンジ色の集団と、いやと言うほど会うことに・・・。

※これらの写真の上下が変な色になっているのはX線の影響です。

車窓・夕

from the window

from the window

from the window
(NEWFM2/Kodak UC400)

電車から見る景色がすき。
誰もこっちを気にしない。


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7月15日、ホームでバナナとクッキーを買い、
ヴァラナシ行きの夜行列車に乗る。
チャイ、サモサ、サンドイッチと次から次へとくる車内販売に
いちいち手を出しては、車窓の景色を楽しむ・・・
つもりが窓が汚すぎてよく見えない!
わずかに透明感がある部分から無理やり撮った写真たち。